魔王様に溺愛されています
 そう言い、頭を下げる人を私は、覚えてなかった。

 「あの…覚えてないんです。どこかでお会いしましたか?」

 「そうでしたね。では、改めまして、リーシア様、私は、リルと申します。我が力は、すべて貴方様のものです」

 「そ、そんな、大げさな…」

 「…ところで、エイル!起きなさい」

 (はっ。リ…リル様…)

 「まったく…エイルは相変わらずですね?」

 話についていけない…

 (相変わらずは…こちらのセリフです…)

 エイルがそう言うと倒れてしまった。

 「エイル!リルとは知り合いだったんですね」

 「昔馴染みです。まったく…」

 そう言うと、リルがエイルを抱き上げた。
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