眠り姫の枕になりたい王子たちは、今日も姫を甘やかす
知らないフリ…なんて、するはずも意味もない。
とにかく否定するために、頭だけを横にぶんぶん振る。
なんだか今日は、本当に色んな人から声をかけられる気がする…。
厄日なのかもしれない。
「ふーん……じゃあさ、質問変えるね」
今度はなに?と思ったら、ズボンのポッケからあるものを取りだした。
………手鏡?
小さなそれは、太陽の光を反射して眩しく輝いている。
その手鏡を私に向け、口を開いた。
「自分のことを、可愛いって思ったことある?」