トップアイドルの恋〜好きになってもいいですか?〜
未来への約束…とは?

瞬と明日香

誰もいないはずの会議室。

机に向かって、サザンクロスの衣装に飾りを付けている明日香の姿があった。

開いているドアを、コンコンとノックする。

「あ、瞬くん!」

そう言って笑ってみせる。

でも少し元気がない。

他の人なら気付かないだろう。
いつもの明日香と変わりないと言うに違いない。

それでも瞬は確信していた。

最近の明日香は少し元気がない。
現に、いつもなら声をかけても気付かないほど没頭しているのに、今はすぐノックに気付いた。

「どうしたの?もうみんな帰ったんじゃないの?」
「うん、まあね。明日香こそ、まだ残ってるの?」
「うん、なんかね。別に今日やらなくてもいいんだけど、なんかやりたくなって」
「ふうん、そっか」

しばらくの沈黙のあと、瞬は明日香の隣に座り、紙袋を差し出した。
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