星みたいな恋をしよう
9、見えていく真実〜どんなに残酷でも〜
ベッドの上、絆は自身の唇にそっと触れる。唇に触れるたびに思い出すのは、オスカルとキスをした昨日の夜のことだ。

(どうして、こんなにも嫌じゃないの?)

初めてキスをされた時は、驚きと同時に人前でキスをされたことが恥ずかしく、嫌だとも感じていた。だが今、絆はキスのことを思い出すたびに心が温かいもので満たされていくのを感じる。

(この気持ちは何なの?)

心理学の教科書やノートを目にしても、全く答えは見つからない。ファーストコンタクトが最悪だった相手のことを考えるだけで、心が乱されている。

ゴロゴロとベッドの上で転がる。せっかくの休日で、オスカルとデートという名の尾行調査をするまでは、したいことを考えていた。だが今は、ベッドから起き上がる気力がない。

「あたし、一体どうしたいんだろう……」

絆がそう呟いた刹那、スマホが音を立てる。もしやオスカルでは、と絆はドキッと胸を高鳴らせながらスマホを見たものの、メッセージを送って来たのは彼の同期であるエマだった。
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