聖なる祈り
《ボクたち天使は、人間に定められた運命を変えられない。
 ……けど。天使(ボクたち)の羽を持つ彼女なら、キミの運命を変えられるかもしれない》

 え。

「……どう、いう意味だ?」

《天使の羽を拾った者が強運の持ち主なら、願いをひとつ。叶える事ができるんだ。
 前に神様から、そう聞いた事がある》

 願いを……?

《彼女はおそらく……天使に
会った経験(こと)があるんだろうね?》

「っ星伽が?」

《……いるんだよ。人間の子供の中には、時々天使を見ちゃう子が》

 天使がそう言った途端。

 彼がそれまで手にしていた僕の死亡者リストが、青い炎を上げて忽然と消えた。

 ……あ。

《……次は助かるといいね?》

 それじゃあ、また、と言い残し、天使は居なくなった。

 月明かりのみの暗い部屋が、彼女を中心として光の渦に吸い込まれていく。

 ーーーそこから先の事は覚えていない。
< 12 / 18 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop