月下の聖女〜婚約破棄された元聖女、冒険者になって悠々自適に過ごす予定が、追いかけてきた同級生に何故か溺愛されています。
トールの言葉を聞いて、ヴァルナルは「そうか……」と呟くと、出会った日と同じようにトールの頭をガシガシと撫でて、笑いながら「ありがとうな」と言った。
きっとヴァルナルは、世界中を冒険し続けることにずっと負い目を感じていたのかもしれない──と、その時のトールは考えた。しかし、その考えは半分が正解で、ヴァルナル一家には旅をし続けねばならない事情があることを、トールは後に知ることになる。
それからも旅は続き、ヴァルナルの持つA級冒険者証が効力を発揮したおかげで、無事国境を越えることが出来た一行はほっと胸を撫で下ろした。
たくましいヴァルナルと、優しいリナに元気いっぱいのティナとの旅の生活は、トールにとって何ものにも代えられないほど大切な思い出となったのだ。
──しかし、楽しい旅は終わりを告げる。
国境を越えたことによる油断を狙ったのか、トールを狙う暗殺者の襲撃が日に日に増えていったのだ。
暗殺者たちはヴァルナルの存在を脅威と感じたのだろう。
一気に襲うことはせず、何度も襲撃を繰り返すことで、ヴァルナルの消耗を狙う作戦に出たのだ。
きっとヴァルナルは、世界中を冒険し続けることにずっと負い目を感じていたのかもしれない──と、その時のトールは考えた。しかし、その考えは半分が正解で、ヴァルナル一家には旅をし続けねばならない事情があることを、トールは後に知ることになる。
それからも旅は続き、ヴァルナルの持つA級冒険者証が効力を発揮したおかげで、無事国境を越えることが出来た一行はほっと胸を撫で下ろした。
たくましいヴァルナルと、優しいリナに元気いっぱいのティナとの旅の生活は、トールにとって何ものにも代えられないほど大切な思い出となったのだ。
──しかし、楽しい旅は終わりを告げる。
国境を越えたことによる油断を狙ったのか、トールを狙う暗殺者の襲撃が日に日に増えていったのだ。
暗殺者たちはヴァルナルの存在を脅威と感じたのだろう。
一気に襲うことはせず、何度も襲撃を繰り返すことで、ヴァルナルの消耗を狙う作戦に出たのだ。