ド底辺の「たらいまわし王女」の私が「獅子帝」と呼ばれるおっさん皇帝に嫁いだら、超溺愛が始まりましたが……。あの、これって何かの間違いではありませんか?

宰相を継ぐ男とその娘

 今日もヨルク・ロイターはキラキラ輝いている。しかも、彼はそれがわかっているからことさらカッコつけている。

 あきらかに女たらしよね。彼に会うと、いつもそう思う。

 リタとゾフィによると、彼はこれまで六度も結婚と離縁を繰り返しているらしい。それ以外にも、いろいろなところのいろいろなレディとお付き合いしているとか。

 それってまるで小説に出てくるようなプレイボーイね。

 わたしにはまったく縁のない世界の住人だわ。
< 360 / 759 >

この作品をシェア

pagetop