ド底辺の「たらいまわし王女」の私が「獅子帝」と呼ばれるおっさん皇帝に嫁いだら、超溺愛が始まりましたが……。あの、これって何かの間違いではありませんか?
 だから、いまこのタイミングでそれとなくその一端を話してみた。

 もっとぶちかましておいた方がいいかしら。わたしたちの記念すべき初対面ですものね。

 迷いながら向こう側にいる彼女を見た。

 ディアナの長い睫毛の下の青い目が、なんと真っ赤になっている。

 わたしと視線が合うと、彼女はプイとよそを向いた。

 えっ、どうしたの?
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