爽やかイケメンと噂になってもクールなイケメンが好きなのです。
初デート


総体も地区予選が終わりバスケ部は県大会出場を決め、まる1日のお休みを貰うことができた。



バタバタと菜穂の足音がずっと家に響いている。


「もう〜バタバタするならどうしてもっと早く起きないのよ」



「だ、だって〜夜中まで電話してて……あ〜ん、菜摘髪やって〜」


仕方ないなぁとアイロンを持ってくる。


「服おかしくない?」


「大丈夫だよ、座って、ちょっとは落ち着きなよ」


「緊張するよ〜」

初めての瞬弥くんとの外デート

部活がお休みなんて滅多にないから今までちゃんとしたデートをしたことがなかった。



「いくら菜穂がドジなことをしても瞬弥くんならきっと笑って楽しんでくれるよ」

そっかな……

「でも……まだ好きになってもらえてないんだよね」



「え?付き合ってるのに?」


「うん……」


軽い感じでとか、好きになれるかわからないと言われている事を菜摘に話した。



「だから今日……頑張らなくちゃ」



大丈夫だよ、麻耶の話が本当なら瞬弥くんは菜穂の事、ちゃんと彼女と自覚してるし


断る為に利用するような人でもないような気がする……


でも本人から聞いた訳じゃないから言えないけど

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