遊川くんは我慢ができない⚠



「せ、せめて休ませて!」

「わかった」


 意外にもあっさりとうなずいた遊川くん。


 手は繋がれたままに、顔と身体は離れていく。


 それでも、キスをした後だからか……遊川くんの隣はなんだか落ち着かない。


 遊川くんから視線を外しても、深呼吸をしてみても、全身がそわそわ。


 きっと手を離したらもっと楽に息ができるのかもしれないけど。


 ……全部が離れるのは嫌だなんて、矛盾(むじゅん)してるかな?


 よくばりなことを考えていると、手をぎゅぎゅっと強く握られた。


 どうしたのかなって、遊川くんを見上げると。


「デートはまだ始まったばかりだもんね」


 そこにはとびっきりの笑顔があった。


 言われてみれば、まだお昼ご飯も食べていない序盤(じょばん)も序盤。


 もしかして、遊川くん。


 今日一日ずっと、肉食モードなの……?


 私の心臓、耐えられるのかな!?


< 30 / 44 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop