花を飾った君に、いつか
今日もかわいいです

新入生歓迎会とか名ばかりの、ゴールデンカップルを生み出すための試験のようなもの。



審査員さんたちにいいねをたくさんもらうためには見せつけないといけない。



そんな最初のゲームは、と構えていると、ハート型の風船がふわりと降ってきた。



二人が抱きしめ合う間に風船を挟んで割ると、質問の書かれたカードが出てくる。答え合って中を深めようっていうもの。



今までの私は、巳夜くんとなら喜んでできただろう。



青信号ばっかりみたいになりふり構わず進んでしまったけれど、昨日初めて黄色信号がでた。



巳夜くんに釣り合うくらいの可愛さとか持ち合わせてないし、もしも並ぶなら私より美人の......



「.....あれ?」



なんだろう、考えるのやめたい



巳夜くんの隣は絶対美人さんとか、ふわふわしてる可愛い子でも、とか、前までは想像できたはずなのにな。



『それじゃあスタート!』



周りを見るとすでに、風船を割る音と、若干恥ずかしそうに、それでも楽しそうにお喋りをする姿が目に入る。


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