私のお願い、届いてますか?
第6章 揺らぐ心
「失礼しました」

頭を下げて、課長と部長のいる会議室を後にする。

どうして、あんな写真が撮られ、事実と異なることが書かれたのかわからない。

重い足取りで、自分のデスクへと向かう。すれ違う人たちの視線が、異様なほどに突き刺さり、居心地が悪い。

やっぱり、朝岡さんとは、私なんかが近くなっちゃいけなかったんだ。

スマホを手に取り、画面を確認する。さっき、課長たちと話をしていた時に、ポケットの中で震えていた。

あっ…朝岡さんからだったんだ…。メールも来てる。

私より、朝岡さんの方が名前だって掲載されてるし、大変なはず。

そして、もう1人、着信があった。

悠太くん…私だって気がついたんだ…。そういえば、この前会った時に、沖縄のプロジェクトに参加できたこと伝えてたし、目元が隠されていたとはいえ、近い人なら私だって気がつくと思う。

「河田さん、大丈夫だった?」

デスクに戻ると、隣の席の先輩が心配そうに声をかけてくれた。

「週刊誌って…こう言う仕事なのよね、きっと」

そう言って、私と浅岡さんの載っているページをまじまじと見る先輩。

「撮るならもっと可愛く撮ればいいのに」

えっ…?

「実物の河田さんの方が何倍も可愛いんだから」

冗談混じりにそう言って笑い飛ばしてくれた先輩の気遣いに、気持ちが救われる。

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