偏差値高めで恋愛未経験の私が隣の席の男の子に溺愛されるお話〜春編 Spring 〜

中間考査の勉強会 〜Intermediate examination study group 〜

4月も終わり、葉っぱが青々しくなってきて世間がゴールデンウィークで大喜びの頃、


私たちは学校の教室で


1対3で戦っていた…


事の発端は数十分前


「いやー!もう中間考査まで2週間ないの!?嘘でしょ!私、ノー勉なんだけど⁉︎」ー


と翔央ちゃんが叫んだのだ。


「は⁉︎嘘だろお前、中間考査とか期末考査で1つでも赤点取ったら、ここの学校は即夏休みの指名制基礎講座行きだぞ!」


と夏方くん。


「まぁまぁ、落ち着けって実琉。そのくらいじゃ何もお前には支障は無いだろ。」


「はぁ⁉︎何言ってんの碧依!指名制基礎講座ってほぼ毎日朝から晩までだぞ⁉︎」


「そうそう、夏休みはイベント事が盛りだくさんなのに全部予定が潰れちゃうよ〜。」


その時私はふと思ったのだ。


「なら、これから今日合わせて4日間、私たちと勉強しない?そしたら、大丈夫でしょ。」


ということで現在こんな状況になっている訳ですが…


まさか、ここまでとは思わなかった。


数学の代数はそろばんをやっていたこともあって、出来たけど…


「えっ!翔央ちゃん、理科の課題何にもやってないの⁉︎」


「そうなの〜、何言ってるか全然分からなくて。」


「少なくとも生物はできるだろ。」


「無理無理。ひーちゃんは、授業中ずっと寝てるから。俺隣の席だから凄い目の端っこに映ってる。」


そんなこと言いながらきっと夏方くんは、翔央ちゃんのことを観察していたのだろう。


「俺は『あ、こいつ余裕なんかな』って思ってたけど、全然余裕じゃないじゃねーか。むしろ、余裕なんてこれっぽっちも無いわ!」


「うー、ごめんなさい。」


「翔央ちゃん、頑張れ〜。」


「うー、楓織は天使だ。楓織は天使だ。よーし、天使に応援してもらったからやる気でたぞー!」


「そのやる気がいつまで保つかだな。」


こういうやりとりを8回くらい続けて、1日目の勉強会は終えた。




2日目


今日は国語と地理、歴史をやるそうです。


相変わらず、課題はやっていない。


今日も実琉くんのスパルタが始まりました。


そんな中、私と碧依くんは…


「うわー、桧山も大変だねー。実琉は1回火がつくと、なかなか燃え尽きないからな。」


「でも、このくらいしないと翔央ちゃんが指名制基礎講座行きになっちゃう。」


「楓織はそういうとこ、凄く優しいよね。」


「ん?そうかな〜。でも、友だちのことを心配したり、応援したりするのは当たり前のことじゃない?」


「楓織のそういうところ、俺は好きだよ。」


「そう?ありがとう!」


「あー、そういう意味じゃないんだけどな。」


どうしたんだろ。碧依くんの耳が赤い気がする。


「碧依くん、あの「こら!そこ、イチャイチャしない!というか、お前らは勉強できてんの?」


私が碧依くんに聞こうとした時に、夏方くんがこっちに向かって注意?してきた。


イチャイチャって…そんなこと1mmもしてないのにな。


「俺らは天才なんで。」


「っ〜!お前らムカつく~!」


「というか、俺はともかく楓織をお前らでまとめて呼ぶって…どうなってもいいんだな?」


「ひっ!お前、目が…目が怖すぎるだろ。すいませんでした。」


おー、夏方くんを鎮めた。流石幼馴染。


というか、なんで私のことなんだろ。碧依くんって私のことになると敏感だよね。


ん?あれ、翔央ちゃんが教室を出ようとしてる?


「翔央ちゃ〜ん、何処行くの〜?」


「か、楓織!な、ちょ、ちょっとトイレに行こうと…」


「ひーちゃん。お勉強の続き、しよっか。」


「み、実琉、目が笑ってないよ。」


あれ、デジャヴかな?


「というか、楓織たちはなんでそんな余裕そうなのさ!」


「だって俺は3週間前から勉強してたし。」


「実琉は努力型の天才だからな。」


「碧依とか白鳥は羨ましいよ。授業聞いて、ノート写すだけでいいもんな。課題を出された分こなすだけだろ。」


「まぁ、確かにそうだが…」


「でも、夏方くん。勉強してないのかって言ったらそれはちょっと違うよ。だって、授業聞いてノート写すことこそが、1番効率の良い勉強法だもの。」


「そうなんだよなぁ。先生の言ってることさえ分かれば、基礎はできるから、そこから応用に発展させればいいだけだからな。」


「何か、私たちとは次元が違う話してるね、実琉。」


「俺とお前を一緒にするな!」


そう言って、2日目は幕を閉じた。



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