秘めたる想いと永遠のバディ
ぶっ壊せ!
ユキオとは、初日に互いの秘密を共有しておいたので、あれほど不安だらけだった寮生活も気楽になった。

授業も始まったことだし、学校では普通の高校生のような気分も感じられる。

私は特に孤立している訳ではなく、クラスメイトや寮の子たちとも、普通に会話ぐらいはするが、特にグループのようなところには属していない。


今もまだ、時折、古傷が疼く…。

中学の頃、先生に恋心を抱いたきっかけも、つらい過去によるものだ。

きっと、自分が同性愛者だと自覚するよりもっと前から、その傾向はあったように思う。

本当の自分に気付かぬふりで、将来は見合いでもして、どうでもいい相手と、しれっと結婚するという道もあったのかもしれない。

しかし、私はたとえ世界中の人を欺いたとしても、自分自身にだけは嘘をつきたくなかった。

結局は、日記を読まれるという形で親に知られ、自分自身を全否定されたような状態ではあるけれど。
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