秘めたる想いと永遠のバディ
Ode to my buddy
卒業後、私とリサは、福岡で同棲を始めた。

九州で最も偏差値の高い大学に通うリサと、作業服を着て男たちに紛れて働く私は、アンバランスな組み合わせに見えるかもしれない。

しかし、私たちは幸せな日々を送っているのだから、もう他人の目なんて気にならなくなってきた。

時折、ユキオは元気だろうかと話題にする。

卒業してから、ユキオとは一度も会っていない。

ユキオは、ひとつだけ私に隠していたことがあった。

それは、ユキオの入る修道院の宗派では、もう二度と私たちの再会は叶わないということ。

同性愛者であっても、あくまで私が女性だから。
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