深紅の復讐~イジメの悪夢~

手始め




「清水」

「なに?」



八神さんに何かを渡される。



「飲んどけよ。」



箱のゴシック体の文字を見る。



『経口避妊薬』



「ぶっ!!ごほっごほっ…!」



思わず咳き込んでしまう。



「ひ、ひ、避妊薬…」



高校一年生にして、避妊薬(ピル)を飲むことになるなんて…



「てっ…ていうか、なんで八神さんがこんなの持ってんの!?」



顔が赤くなるのを隠して八神さんに聞く。



「本当に聞きたい……?」



そう言う八神さんの顔は、邪悪極まりなくて…



「やめておきます。」



あたしは顔を逸らした。



「まあね、」



八神さんが頭の後ろで手を組む。




「俺も、色々事情があるんだよ。避妊薬だって必要になるわけだ。」


「………?」



なんか、ふかーーーーーい事情があるらしい。

八神さんの顔は少し悲しそうだった。

あたしは、もうそれ以上この話題に触れずに、黙って薬を飲んだ。



その時、八神さんの初期設定のままの着信音がした。



「あ〜。裕二とその仲間?に関する新しい情報じゃん。」


「え…八神さん情報屋なの…?」



八神さんがスマホを見る。

そして口角を上げる。



「ナイスタイミング。いい情報だよ。」



八神さんがスマホの画面をこちらに向ける。



「読んでみ?」




< 110 / 332 >

この作品をシェア

pagetop