仮面下の溺愛ケモノ
さ「いっっっっ」
「…は?何してんの」
「な、なんだこい…ぐぼ!!!」
手に走る今まで味わったことない痛みが走り、もう折れたんじゃないかってぐらい。
「…え、何これ。声かけるべき?」
「どけ。大丈夫?庇ってくれたの?」
さ「…ひぃ」
「ひぃ?」
さ「あ、あははは!」
「…え?」
さ「だ、大丈夫です!!」
日「……」
さ「さ、は、背後には気をつけてく、くださいね!それでは一生さようなら」
初めてあんな近くに居て、圧が凄くてやばかった。
汗ダラダラの中、占いであったラッキー行動で「笑顔でいるといい日になるよ♪」と書いてたから頑張って笑顔で返事をして逃げ帰った。
私なんて絶対要らなかった!!!!
ズキズキ痛む手を抑えてそのまま走ってかかりつけの病院に駆け込んだ。
さ「おとちゃん(泣)痛い!折れたかも!!」
お「きゃぁぁあ!!!なんてこと!!先生!先生ぇえ!さくらちゃんの手がぁぁああ!」
先「なんだ、どう…うわぁぁああ!なんだその手はぁぁ!」
受付のおとちゃんに泣きつくと先生が駆けつけてくれて、待ってる患者さんも居たのに皆顔見知りの人達で「先に診てもらいなさい!!」と怒る勢いで言ってくれたから先に診て貰える事になった。
先「ひび…入ってるね…何したのぉ。先生心臓止まるかと思ったよ」
さ「なんか、喧嘩に横はいりしちゃった…」
先「ちょっと?!口喧嘩ですら苦手なさくらちゃんが?!」
さ「ち、違うの!あのね!」
事の経緯を説明したけど、それでも女の子だし危ない事に関わっちゃだめって怒られちゃった。