ラスト・クリスマス
クリスマスを待ちきれず
楽しかった夏休みはあっという間に過ぎ、後期授業が始まっても、大和とはしょっちゅう会っている。

「ちょっと飛鳥ってば、いつの間にカッコいい彼氏できたんだ?いいなぁ」

ある朝、大学のロッカーで会った友達に唐突にそんなことを言われ、驚いてしまった。

「えっ、彼氏?」

「またまたー!この前、見ちゃったんだから。二人で焼き肉食べるなんて、もう完全にそういうことでしょ?」

週末、大和と焼き肉を食べに行ったところを見られたようだが、私たちは、そんなことを考えているはずもなかった。

「ちょっと待ってよ…二人で焼き肉=深い仲、なんて、かなり古い考えじゃない?」

「あ、認めたね?」

「いやいや!そうじゃないって」

「そんなに隠さなくてもいいじゃない。そうだ!今度、彼の友達紹介してよ」
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