ハイスぺな俺が北川さんに相手にされない


「あの……お忙しいところ
申し訳ないのですが、
会議資料、保存できてなくて、
データ全部消えちゃって…
その…会議までに間に合わなさそうです…
助けてください…」
「え」

北川さんは涙目だった。

「加瀬さんしか助けてくれる人、
いないんです…」

うわぁぁあー
あの資料…この俺でも時間かかる。
作る時間あるかな。

「わかった。後で助けに行くから、
それまでにできるだけ進めておける?」
「はい!ほんとにすみません!」

どんなに忙しくても、崖っぷちでも、
俺が崖から落ちたとしても、
北川さんのことは助ける!

好きだから!

あー、さっさと終われよ。
コトリ商事の挨拶。
あそこの担当者、話長いからな。

北川さん、待ってて。
ハイスぺ男子が今助けに行くから!


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