ハイスぺな俺が北川さんに相手にされない

「今日は風が強いな」
「ですねー。   
そこに並んでるいちょうの葉っぱが
風でときどき渦を巻いてふわぁっと
浮き上がるんです。
そしたら、私、
魔法使いになった気分で、
杖をふりたくなるんです」

北川さんは風で乱れたであろう髪を
手ぐしで整えながら、
ふふっと笑った。

俺も思わずくすっと笑って、
北川さんの肩に乗っていた
落ち葉をはらった。

「もしそんな魔法がほんとにあったら、
落ち葉の掃除が
楽になると思わない?」
「確かにそうですね!
杖一ふりで落ち葉を浮かせて
別のところへ運べる…     

すごくいいアイデアです!」
「この魔法は難易度高い?」

エレベーターが目的の階について、
俺は扉を押さえた。

「あ、ありがとうございます。
そうですね、ホグ○ーツの
二年生くらいで習うと思います」


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