卯月と初恋が訪れる
少しざわざわしていた教室が一瞬で静かになった。



予想通り注目を浴びてる…。




私はてるの後ろに隠れた。




「らる、逆効果じゃない」



「今私もそう思った…」



てるとみちるは堂々として自分の席を確認している。




「らるはあの席。僕の後ろだね」



てるが指を刺した先はちょうど真ん中の列の一番後ろだった。




目立つ席…。




私は絶望しながら席に向かった。




「俺廊下側の一番前…。らると離れた、最悪」




みちるがぶつぶつ文句を言っていた。




「仕方ないよ、名簿順だから」




「らる、早く結婚して同じ名字になってよ」




「いや、まだそもそも結婚できる年齢じゃないよ。早く席に着こう」
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