私が愛した人は…
第7章
「今日のお昼会社行けないので、お弁当作っておきましたよ」

「ありがとう」

「スーツ、早速着てくれてるんですね」

「当たり前だろ」

今日から、新学期。

高校3年生。

3年はクラス替えがないので、龍とは同じクラスだ。

始業式が終わり、教室に戻った。

この後、進路説明会があるので、また体育館に移動しないといけない。

始業式だけでいいのに。

お昼、暁さんと食べたかったな。

「進路説明会行く前に、転校生紹介するぞ」

担任の先生が来た。

転校生?

高3なのに?

私と龍は、興味がなく2人で喋っていた。

「ねぇねぇ。イケメンじゃない?」

「私、あの人パーティーで見たよ」

「私も、見たことある。確か名前って…」

クラスの女の子たちが、ザワついていた。

パーティーって事は、転校生は財閥の人なのかな?

「あ、思い出した。大鳳 空雅さんよ。大鳳財閥と大鳳組の息子の」

ドクン…!!

まさか…!

前を見ると、空雅がいた。

「おい、鈴。あれって…」

龍が話しかけてくるが、頭に入ってこない。

冷や汗が、止まらない。

「先生。コイツ体調悪いらしく、俺とコイツ早退します」
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