私が愛した人は…
毎日思い出しては、泣いている。

持ってきた、くまのぬいぐるみを抱きしめて。

ダメだ…

また泣きそう。

早く移動しよう。

そういえば、浴衣の人多いな。

時計を見ると18時。

今日土曜日だし、祭りがあるのかな?

あっ…

掲示板があり、そこには今日花火大会がある事が書かれていた。

去年は、お盆だったのに。

別荘で、暁さんとみたな…。

花火だけ、見てから移動しよう。

別荘近くまで行こう。

あの周りは何も無くてよく見える。

穴場スポットだ。

花火が始まる前に、別荘近くについた。

この道をもう少し真っ直ぐ行くと、別荘だ。

後30分で始まるな。

その時だった。

「鈴?」

この声…

聞き覚えのある声。

忘れることなんて、出来なかった。

ゆっくりと振り向くと、そこには

「暁さん…」

私の最愛の人が。

「鈴っ!!」

私は、走って逃げた。

ダメ…

離れなきゃ…

本当は、直ぐにでも飛びつきたいけど、私といたらみんなが危険なめに…!

「鈴っ…!」

暁さんに追いつかれ、後ろから抱きしめられた。

「離してください…!」

「どうして逃げるんだ」
< 225 / 317 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop