黒と白
「ごめんな、蘭羅。遅くなってしまって。怖い思いさせてしまって」

「ううん。助けに来てくれて、ありがとう」

「さ、いこう」

蘭羅は頷き、俺たちは倉庫をでた。

地面には倒れてるやつもいる。

そこら中に血がついてる。

「蘭羅、見つかったのか!?」

兄貴が門のとこで待っていた。

門まで、もうすぐ。

全部これで終わる。

「あんたは、ここで死ぬんだァァ!!」

後ろをむくと、立川 璃子が銃を構えてた。

バンッ!!

「れ、、んや?」

俺は蘭羅庇うように、抱きしめた。

『蓮也!!』

『若!!』

親父と兄貴と組員の声が聞こえる。

「れん、や?」

泣きそうな蘭羅。

力が入らない為、蘭羅の方にもたれかかってる感じになったけど、立っとくのがしんどく座りこんだ。

「蓮也!蓮也!!」

蘭羅が泣きながら俺の名前を呼ぶ。

立川の方に目を向けると、組員に捕まっていた。

「救急車まだか!?」

「もうすぐ着きます!!」

兄貴のあんな焦ってる声、初めて聞いたな。

周りはバタバタしている。

「ヒック、蓮也…!な、んで、ヒック、私の代わりに、ヒック」

「ま、もる、って、やく、そく、、した、だろ…?」

あー、ヤバい。

視界がボヤけてきた。
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