fantasista 3 ー永遠にー



中学部の頃から美男子だった、モテモテだった。

だからいい気になっていたんだろう。

高校部に戸崎先輩が上がり……俺もそのまま進学して高校部のサッカー部に入部した時、柊さんのその最低さに引いた。



当時俺は純粋な少年だった。

もちろん女性の身体に触れたことなんてなくて、彼女すらいなかった。

だけど、年頃の男子特有のムラムラ感や、性に対する関心はあった。

そんな俺が戸崎先輩を初めて見た時……彼は俺の同級生の女子の肩に手を回し、彼女は戸崎先輩に寄り添っていた。



俺を見つけると、戸崎先輩は言った。


「凪、久しぶり」


俺は狼狽えながら、彼に聞く。


「お久しぶりです。彼女ですか?」


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