余命1年の人生
しばらく中庭でぼーとしてると、足元にサッカーボールがころがってきた

「あ、お姉ちゃん。ボールとって〜」

多分この病院に入院してるのだろう

それにしても元気だな

私はベンチからゆっくり立ち上がって男の子の元へボールを持っていくと

「ありがと、お姉ちゃん!」

と、また元気にサッカーが始まった


──┄┄
───┄┄

わたしが病室に戻ろうと廊下を歩いていると

鮫島くんがいた

「わっ、びっくりした。鮫島くん来てたんだね」

「あぁ、いないと思って探しに行こうとしてたところだ」

なんか申し訳なかったな

今日は休みの日だったのだろうか

黒くて重そうなもの提げていない

鮫島くんは一緒に病室までついて行ってくれた
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