Triangle Love 5 ~ 甘い蜜より毒が好き ~
『ユイは何味がいい?』
デート中に突然、彼氏のリュウから尋ねられた。
『じゃあ…。チョコバナナ。』
『おっけ!』
私が味の種類を答えると、リュウは元気よく返事をした。
何気なく立ち寄った広場にクレープの屋台が来ていたので、買ってきてくれるようだ。
…別に食べたいとは言ってないんだけど。
久々のデートだからと張り切るリュウに色々と連れ回されて、疲れていた。
休憩できるならいいか。
そんなことを考えながらぼんやりとしていると、クレープを両手に持ったリュウが戻ってきた。
『ほい!』
『ありがと。』
私達は広場にあった白いベンチに腰をかけた。
クレープを受け取り、口に入れた。
『うまっ!オレ、イチゴチョコにしたんだけどさ。超ウメー!ユイのはどうだ?』
『おいしいよ。』
『そっかそっか!よかったよかった!あっ。お金はいいから!』
『…ありがと。』
リュウは満面の笑みを浮かべた。
彼は何かを与えることで安心する癖がある。
クレープの味は甘くて美味しい。
食べたいわけじゃないけど。
『ってかさ。この後どうする?どっか行きたいトコある?』
リュウの言葉にうんざりしてしまった。
この後どうするって?まだ遊ぶ気…?
もう疲れたんだけど…。
今日は土曜日で、リュウとは3週間ぶりのデートだった。
まず、早朝から集合して動物園に行った。
そして、隣接していた遊園地にも入った。
さらには遊園地から移動して、アウトレットモールも見て回った。
その間、座ることができたのは昼食の時(人気店だったようで、かなり並んでから入店した)だけだった。
人混みの中をひたすら歩き回った記憶しかない。
私はため息交じりに答えた。
『そうね…。』
『あっ!それか映画でも観よーぜ!夜のやつだとちょっと安くなるし!』
残念ながら、私にはもう遊ぶ体力なんか残っていない。
何とかして帰ろう。
言い訳を考えていると、スマートフォンが震えた。
あの人からのメッセージの通知が来た。
《今から来ないかい?》
なんでいつも絶妙なタイミングなんだろう。
この連絡が来たら、私がやるべきことはひとつだけだった。
『リュウ、ゴメンね。親から帰って来るように連絡が来ちゃった。』
『マジか!ユイの家、親厳しいもんな!分かった!送っていこうか?』
『大丈夫。お父さんが迎えに来てくれるみたいだから。』
デート中に突然、彼氏のリュウから尋ねられた。
『じゃあ…。チョコバナナ。』
『おっけ!』
私が味の種類を答えると、リュウは元気よく返事をした。
何気なく立ち寄った広場にクレープの屋台が来ていたので、買ってきてくれるようだ。
…別に食べたいとは言ってないんだけど。
久々のデートだからと張り切るリュウに色々と連れ回されて、疲れていた。
休憩できるならいいか。
そんなことを考えながらぼんやりとしていると、クレープを両手に持ったリュウが戻ってきた。
『ほい!』
『ありがと。』
私達は広場にあった白いベンチに腰をかけた。
クレープを受け取り、口に入れた。
『うまっ!オレ、イチゴチョコにしたんだけどさ。超ウメー!ユイのはどうだ?』
『おいしいよ。』
『そっかそっか!よかったよかった!あっ。お金はいいから!』
『…ありがと。』
リュウは満面の笑みを浮かべた。
彼は何かを与えることで安心する癖がある。
クレープの味は甘くて美味しい。
食べたいわけじゃないけど。
『ってかさ。この後どうする?どっか行きたいトコある?』
リュウの言葉にうんざりしてしまった。
この後どうするって?まだ遊ぶ気…?
もう疲れたんだけど…。
今日は土曜日で、リュウとは3週間ぶりのデートだった。
まず、早朝から集合して動物園に行った。
そして、隣接していた遊園地にも入った。
さらには遊園地から移動して、アウトレットモールも見て回った。
その間、座ることができたのは昼食の時(人気店だったようで、かなり並んでから入店した)だけだった。
人混みの中をひたすら歩き回った記憶しかない。
私はため息交じりに答えた。
『そうね…。』
『あっ!それか映画でも観よーぜ!夜のやつだとちょっと安くなるし!』
残念ながら、私にはもう遊ぶ体力なんか残っていない。
何とかして帰ろう。
言い訳を考えていると、スマートフォンが震えた。
あの人からのメッセージの通知が来た。
《今から来ないかい?》
なんでいつも絶妙なタイミングなんだろう。
この連絡が来たら、私がやるべきことはひとつだけだった。
『リュウ、ゴメンね。親から帰って来るように連絡が来ちゃった。』
『マジか!ユイの家、親厳しいもんな!分かった!送っていこうか?』
『大丈夫。お父さんが迎えに来てくれるみたいだから。』