アイドルの秘密は溺愛のあとで
キスにキスを重ねる












ガチャン




「(はぁ、しんど…)」




なんて。
そんな事を皇羽さんが思ってるとは、露知らず。玄関のドアが開く音を聞いた私は、すかさずトイレに閉じこもった。



「萌々…?寝てんのか?」



現在、午後7時。さすがに、そんなに早く寝る私じゃない。



「萌々…?」

「……」



なんで返事をしないかと言うと…もちろん、無理やりキスしてきたから。病人のくせに、そういう下心だけは元気で変態な皇羽さん。


だから灸を据えようと、居ないふりをして、また困らせてやろうと企んだのです。



「(ふっふっふっ、皇羽さん。いい感じに困惑して私を探してるな)」



大体。お昼に出かけたきり、こんな時間まで帰ってこないのも腹立つ。病人じゃなかったの?私が学校を休んだ意味は!?



「(絶対に素直に出ていってやらないんだから…!)」



トイレのドアをソッと開けて、皇羽さんを覗く。すると、ちょうど寝室から出てきた所だった。

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