❤️俺の抱擁に溺れろ、お前の全てが欲しい、極道の一途な愛
拓真は怒りを露わにした。

それに対して剣城は落ち着いた対応をとった。

お嬢が押しかけたと言う事実は何としても隠し通したい。

でも惚れた女に会いに行ったと言うことは、まんざら嘘でもなかった。

剣城はかすみに惹かれはじめていた。

「怒鳴らないでください、春日部社長はお嬢との結婚を真剣に考えてください」

「俺はあんたの大事なお嬢さんと結婚は考えていない、俺の結婚する相手はかすみだけだ」

拓真はスマホを乱暴に切った。

「若頭、それでよろしいんですね」

拓真に確認する様に声をかけたのは大館だった。

「何が起きようと、どんなことになろうと、俺はかすみ以外の女とは結婚しない」

「承知致しました」

かすみ、俺はお前だけを愛している。

拓真はかすみを生涯愛すると誓った。


拓真はかすみの病室へ向かった。

かすみのベッドの側でかすみの手を握っていた。

かすみ、早く戻ってこい、俺の腕の中に……

その頃、剣城はお嬢の苛立ちの対応に四苦八苦していた。

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