不器用女子は、落とされる。


「ごめん、別れよう。」


高校一年の冬。
私は、3年間付き合っていた彼氏に振られました。

「ばっかみたい。」

駅に向かって1人歩きながら呟いていれば、雪がはらはらと降り始める。
よりにもよってこれが今年の初雪なんて。

「本当、最悪。」

今頃、あいつは自分の好きな子と一緒に帰っているんだろうか。校門を出た時、校門前にはピンクの手袋と、同じくピンクのマフラーをしたツインテールの可愛い女の子が白い息を吐きながら待っていた。

きっと私を振ったあいつを待ってたんだ。
それで、2人でこの雪を見て……
あぁ、もうなにも考えたくない。

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