私が恋した10人の男たち
彼氏その1。

航介【出会い】



そんな私が
航介《こうすけ》と出会ったのは
高校1年生。


当時ギャルだった私は
勉強<遊び
って感じだった。


学校は行ったり行かなかったり、
めちゃくちゃサボり魔だった。


男子のグループにも同じようなサボり軍団がいて
航介もそんな中の1人だったから
クラスメイトでもある私やマキと仲が良かった。


そんなサボり魔な私は
その日も親友のマキと授業をサボって
公園で買ったマックを食べながら話してた。


「ねー!マミって好きな人いないの?」


「いない。マキは和樹《かずき》でしょ?」


「当たり前じゃん!だってカッコよくない?」


「マキずっと好きだもんね〜」


なんて話してたら
いきなりマキの携帯が鳴った。


「あ!和樹だ〜!」


マキがちょっと出るね!
と言って急ぐように電話に出た。



マキは高校に入学して
初めて出来た私の友達。


いや、親友。


私が唯一何でも話せる
1番仲の良い女友達だった。


マキは私と同じく見た目も派手で
誰が見てもギャル。


違うとこって言ったら私みたいな
男っぽさはまるで無く、
どちらかと言えば女の子らしかった。


そんなマキは入学してからずっと
クラスメイトの和樹が好きだった。


和樹は航介と同じグループで
私とマキとも仲が良かった。


この日もいきなりの和樹の電話に
マキは私の隣りで嬉しそうに話していた。



「え?なにそれウケる!わかった〜」


笑いながら電話を切ったマキ。


「どしたの?なんかあったの?」


と、私が聞くと


「なんか今こーちゃんと居るらしくてさー!
こーちゃんからマミに伝言だって!」


こーちゃんとは航介のあだ名。


マキは航介をそう呼んでいた。


「え?私?なに?」


「なんかあいつらもさっきまで
この辺に居たらしくてこーちゃんがアスレチックんとこにマミ呼んでってさ!」


この公園には奥の方に
遊び場みたいなとこがある。


私は頭ん中?だった。


なんで私?
なにか用事あるなら私に連絡すればよくない?


そう思ったけど
とりあえずマキと向かった。


途中ずっと笑ってるマキに
なに?!
って聞いても全然教えてくれなかった。


5分くらい歩くとアスレチックに着いた。


でも航介が見当たらない。


呼び出しといてなんやねん。


とりあえず2人して探してると
急に大声で、





「マミーーー!!!!」





って聞こえた。
しかもなんか割と近くから。


振り向くと航介が滑り台の上で腕組んで立ってた。



戦隊ヒーローかお前w



「え?なんであんなとこいるの?」


「わかんない」


「なんか腕組んでるしw」


「なんなのあいつw」


航介を見ながらマキと話してると、





「好きだーーー!!付き合ってくれーーー!!」




叫びながら航平は勢いよく滑り台を降りてきた。





告白の仕方が特殊。
< 2 / 21 >

この作品をシェア

pagetop