23時の王子様とのホワイトデー
「え?次?」

「そ。俺、美弥との子なら何人でも欲しいし、双子の次の子に着せればいいじゃん」

颯は、ニッと笑った。

「颯……えと、家族計画立ててるの?」

「は?家族計画?んなもん立ててる訳ないじゃん。ただ、これから、俺達の間に生まれた子供達は、ミャーと美弥と共に、丸ごと愛してやるだけ」

颯が、形の良い唇を持ち上げる。その言葉に、私は、笑顔が(こぼ)れる。

「……ありがとう、颯」

私は、颯の気持ちが、嬉しくて、颯の腕に、ちょこんと、くっついた。

颯が、エイトイレブンまで、私を迎えに来てくれてから、1ヶ月経ったが、本当に毎日幸せだ。

「お礼言っていいの?生まれたら、毎日ベッドだかんな!すぐまた出来ちゃうかもな」

颯が、意地悪く笑うと、店内にも関わらず、私のおでこに唇を寄せた。

「もうー……颯」

「怒った美弥も可愛い。って事で、クマ柄するわ、女の方は、俺ん中で、ウサギ柄一択だしな」 

「何でウサギ柄一択なの?」

「え?猫と一緒で、ウサギって、なんかいじらしいってゆうか、守ってやりたくなるってゆうかさー」
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