逃すもんか
美桜は別れを覚悟して大崎さんに告白したゆかりの話を聞いて、切なくなった。

ゆかりにハーブティーを勧めて落ち着かせた。
ゆかりにきちんとご飯を食べたか聞いた。
すると…3、4日ほとんど食べてない事がわかったので、
げっそりしているゆかりにお粥を作って食べさせた。

「ゆかりちゃん。一口でも二口でも食べて薬飲もう。」

「は…い」とゆかりはやっと3口食べてこれ以上入らないと言ったので薬を飲ませた。

今は何も考えずに横になるようにと言って、ゆかりを和室にお布団を敷いて寝かせた。

しばらくして様子を見に行くと、寝ている様だった。

私はきっと飛行機に乗っていると思い、柊一さんへメールを入れた。

「柊一さん。今ゆかりちゃんがウチに来て寝てます。
ゆかりちゃんは大崎さんがフランスへ行くから別れなきゃいけないと言って、衰弱するくらい苦しんでいます。
大崎さんは本当にゆかりちゃんを捨ててフランスへ行くのでしょうか？」
< 226 / 268 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop