さんたさんって、信じてる?
つうちひょう


「冬川ルナさーん。」

「はーい。」


せんせいに、呼ばれた。

ルナは、これからつうちひょうをもらうんだ。



「ルナちゃん、よく頑張ったわね。良いクリスマスを。」

「ありがと、せんせい。」



ルナは、つうちひょうを開いたんだ。

目に入るのは、「よくできる」の丸。

ルナ、今年は、さんたさんにプレゼントもらいたいんだ。

だから、毎日、いい子にしている。


でも…でも…



「そんな…」




ひとつだけ「できる」があったんだ。

体育だった。




「そんなぁ…『できる』なんてあったら、ルナ、さんたさん来ない…」




あっという間に目になみだがたまった。




「え…?そんなことないわよ。サンタクロースは、心が広いのよ。」




せんせいがにっこり笑って言う。


< 2 / 41 >

この作品をシェア

pagetop