貴方と私は秘密の✕✕ 〜地味系女子はハイスペ王子に夜の指南を所望される〜
「ところで神山さんて、足フェチかなにかなんですか?」
「はあ?」

足を洗って、タオルで優しく拭いてもらいながら、そんな素朴な疑問を訪ねてみると、神山透は予想外の質問をされたとばかりに面食らった顔する。

「だってあんなに熱心に足を舐めてましたし」

慌ててそう付け加えると、神山透は額に手をあて少し顔を赤らめる。

「山本さんの足が自分の筋張った足と正反対で可愛らしくなって、思わずやってしまった行為ですが、足フェチではございません!」
「じゃ、あの借りてきたDVDは……」
「山本さんが店の中で動揺させるようなこと言うから間違えたんでしょ!!」

呆れたようなその口調に納得できずに再度質問を投げかけると、私はなぜか怒られてしまうのだった。

神山透が何を借りようとしていたのかは謎のまま。結局教えてもらうことはできなかったが、とりあえずイケメンの全力の否定でもって、足フェチでないことだけは確認できた。

そして足がすっかり綺麗になった後、体(というか、主に下腹部)も拭いて綺麗にしてあげようと、悪そうな顔で神山透が提案してくるので慌ててそれを辞退して、私はとっとと浴室に逃げ込みシャワーを浴び直すのであった。


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