私だけに甘いあなたと恋をする
「そんな絶好の機会あって手出さねーって見込みねーよ、お前」


「うっせーな。俺は兄貴や親父とは違ってすぐに手出せねーんだっつーの」


「……ここならいくらでも空き部屋あるからいつでも好きに使ったらいいじゃん」


「だから――…、って…。アホらし…」


いつまで経っても平行線。

二人の生き方をとやかく言う気はないけど、俺には真似できない。


「俺は兄貴みたいにはならねーからな!」


「はいはい。また遊びに来いよ」


「ん、じゃまたな」


モヤモヤしてた気分が兄貴のおかげでスッとした。


また明日から頑張るか。


玄関を出て伸びをする。

夜空に星が光り輝いて見えた。
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