きみと繋げた雪明かり


「……いやだよ。本当は、悪口言われるのも、隠されるのも、捨てられるのも、全部嫌だ」


初めて見る彼女のマイナスな部分に何故か一瞬安心感を覚えてしまった。


失礼かもしれないけれも、「ああ、本当に私と同じなんだ」って。


もちろん痛みを感じで嬉しい人もいふと思うけど、凛子はなんだか表面上でなんでも平気!みたいに装っている気がしたから。



「口が悪くなっちゃうんだけどさ、本当にこんなことしてる人間の気がしれない。何が楽しいのって。性格悪いなって………私本当はこう言う人間なんだよ?」


「……私もそう言う人だよ」


「え?」



凛子は私がボソッと呟いたのを気にかけたのか、驚いた顔してこっちに顔を向けた。


本当は今日、私は聞き役に徹するつもりだった。でも私も全部言ってしまおうと思い「あのさ」と声をかける。


「私だってそう。嫌なことされたらやめて、とか、は?って普通にむかつくし、ほとんどの人はそうだと思う」


「………」


「…例えば、王子様だって姫がやばい女だったら「なんだこいつ」とか「こんなやつと結婚なんてしたくねーわ」とか平気で思ってると思うよ。表面上はあははっ、て爽やかに笑ってると思うけど、それは他人に察せられないってことが上手なだけ」



誰だってそうだ。大体の人間は嫉妬したりすると「なんで?」とか、負の感情が湧いてくるはず。



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