有り ふれた 人生

玄 季  ②


退去日時を決めて貰い
引越し業者に連絡した。

中身は、全て廃棄でと。
驚かれたが仕方ない。
見積もりに明日来ることになった。
クリーニングにも
一応予約をする。

それから自分の荷物を持ち
自分のアパートへと帰った。

アパートには、両親がいて
俺はいきなり親父に殴られた。

母さんは止めに入ってくれたが
この年になって初めて
父親に殴られた。
情けない。

全てを、話せと言われて話した。

母さんは泣きながら
恋人が、悲しみの中にいるのに
良くそんな事ができたのか?
と、訴えていた。

支払いに関しては、
父親が払ってくれた。

大学から弁護士さんの
言う通りにしたほうが良いとの
意見だったらしいが
大学は、二週間の停学と反省文となった。

父親から、
敎育費とアパート代は、
出してやるが
「光熱費、遊興費、食費は、
自分でバイトをしなさい。
だらけた生活をしているから
そんなざまなんだ。」
と、言われた。

翌日の引越し業者の
見積もりを見て
驚かされた。

クリーニングまでいれて
約30万円
小さい時から貯めていた
貯金から支払いをした。

あれから
実奈にライン、メール
電話をするが何も繋がる
事はなかった。

あんなに大切にしていたのに。

鬼頭弁護士に
全て終わってから連絡した時に
実奈に謝罪をしたいと
お願いしたが
無理だと言われた。
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