有り ふれた 人生

大きく


いつ帰ったのか
自分のベッドに寝ていた。

携帯を取ると
靑からの着信やラインが。

あ〜、黙って帰ったんだ。
それは、わびた。

《体調が悪くなり帰りました。
ごめんなさい。》と。
直ぐに靑から
《心配した。体調大丈夫?
行こうか?》
《大丈夫。このまま寝る。》
と、返して電源を落とした。

どのくらいたったのだろうか

ドアを叩く音が聞こえた

「佑未?大丈夫か?」と。
えっ、靑?
「どうしたの?」
ドア越しに訊ねると
「携帯繋がらないし
倒れていたら、と心配になって。」
「あっ、ごめんなさい。
電源落として寝てしまった。」
「嘘だろ。俺からの連絡が
ほしくないからだろ?」
と、靑に言われて
えっ。と思っていると
「佑未がいただろう
テーブルの近くに俺の会社の奴らがいた
そいつらに話していた内容を
チラリと聞き出した。」
と、靑は言った。

靑の言葉で覚った。

ドアの鍵を開けて
靑を中に招いた。
ドア越しに話す内容ではない、と。
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