コーンポタージュに一言添えて....。

噂。

 入学式が終わった。のはいいけど...。私たち噂されてる。

私たちが遅刻して、入学式が5分遅れたとか。ま、これは事実かww

あと、男と女、中身入れ替わってるんじゃないか説...。多分わたしがのりくんをお姫様抱っこしたからかな...。他にも、初めて会ったのに、コミュニケーション力...ヤバすぎて、出会って数秒で愛し合っちゃった説とか、前世で会ってるんじゃないか説とか、義理の兄弟説....。

とにかく、くだらない話ばっか。みんながその話をするから、部屋に逃げ出してきちゃった。なんか...疲れた。ご飯の時間か...。噂のこともあるし、面倒だから今日は食堂行くのやめよう。

 あ、のりくんだ。帰ってきた。用事があるとか言ってたけど、終わったのかな?すると、彼は言った。

「潮田、飯食いに行こう?」

のりくんは噂知らないのかなぁ?

「ごめん、行かない。」

そんな気分じゃなかったから断った。

「何で?」
彼は理由を尋ねた。

「のりくん、噂知っている?」

「うん、知ってるけど?」

知ってるんだ...。

「なんかさ、疲れちゃって...。くだらない話題に巻き込まれるの...。いい気分じゃないし。」

「そう?俺は面白いと思うけど?」
 
変な奴。あんまりいい噂じゃないのに、面白いなんて。

「いいよ、行きたいなら行けば。」

「それじゃ、意味ないよ。せっかく一緒になれたんだからさ、...。」

「行かない。」

「ごめん。でもさ、潮田が行かないなら俺も行かないよ。俺は潮田といるほうが楽しいから。」

「.......。」

私は、言葉を返せなかった。パートナーだから一緒にいるとか、正直どうでもいい。けど、私といるほうが楽しいなんて、.....嬉しかった。そんな風に思ってくれてたんだ。のりくんが。

「潮田、何食べたい?」
彼は聞いた。

「なに作れるの?」

「なんでも」

なんでもか..。なら...。

「コーンポタージュ」と私は答えた。今どきコーンスープの素もないのにコンポタ作れないよね?あんな、いいこと言ったからちょっと意地悪しよう。何でも作れるって言ってたのにって言ってやろうww でも彼は言った。

「了解しました。潮田様!!」 なに、その言い方www

ってか作れるんだ...。私作り方知らないよ。

「なんで作れるの?コンポタ」気になったので聞いてみた。

「潮田が好きだから覚えた。」

え?私が...。なんか...のりくんと喋ってると、調子狂うなぁ。私の機嫌とるためにそういうこと言うのか、それとも、本当にそう思ってるのか。
季節外れのコーンポタージュ。www 今春だし。
       
                 「コーンポタージュ美味しかった。」
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