私と貴方の秘密の一年間

「き、きさまぁぁぁぁぁあああ!!!」
「あいつから言ってきたんだから仕方がないだろ」
「言わせたの間違いでは?」

 翡翠の叫び声の後に、漢代の冷静な声。何もかも見透かしているような声色に、昔のあの人が頭を過る。

 俺の、学生時代の、初恋の相手――――…………


「…………それは半分くらいはない」
「…………もう半分は?」
「…………ないと思うよ」
「言いきれ幸大」
「うるさい翡翠」

 今は漢代と話しているんだよ、割り込むなよ翡翠。話が止まる。

「…………なら、その半分をまず信じようか」
「漢代さん。いいのですか? 今のこいつは本当に何を考えているのかわかりませんよ?」

 悪かったな、何考えているかわからなくて。

「構わない。それに、本当に嫌がっているのなら、金糸雀美鈴という学生が何も行動を起こさないのはおかしい」
「…………確かにそうですね」
「そこで信じるのかよ」

 俺が脅している可能性とか考えないのかこいつら。もしかしたら、俺が弱みを握ってあいつをコントロールしているかもしれないじゃん。

 話は終わりだな、俺はもう行くぞ。

「今後、うまく立ちまわるんだよ、九頭霧先生」
「言われなくてもわかっていますよ、天宮校長」


 ――――――――パタン
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