甘く、溶けるように。
…そういえば、そんな話した気がする。
「ってことは、今もいないし…なんならあのクリスマスの日も、男と待ち合わせしてたけど、連絡も無しにドタキャンされたってとこなんだろうと」
「なっ…」
全てを言い当てられて、もうため息すら出てこない。
そこまで推理できちゃうとか、ほんとにもう…なんなんだろう、天才?
「…でも、辛かったんでしょ。しばらくはそういうのやめたら?」
「む…それは芹沢くんが決めることじゃないじゃん」
哀れな目で見られてムッとする。
…たしかに、諏訪先輩とはもう無理かもしれないけどさ。
「作るもん、彼氏。私だって、幸せになりたい」
今まで夢見てきたものを一度追やめてしまったら、ダメな気がする。
ずっと追ってきたから、追い続けたい。
「…そこまでして、彼氏欲しいの?」
「そうだよ。芹沢くんには、わかんないんだろーけど」
女の子なんて選びたい放題の人だ。
こんな悩みを持ったことなんてないんだろうか。
羨ましいな…そう思っていたのに、芹沢くんの瞳から一瞬光が消えた。
「…俺もわかるよ」
「え……?」