【受賞】幼妻は生真面目夫から愛されたい!
11.幼妻の場合(7)
◇◇◇◇

 一人でゆっくりとお風呂に入る。必要なときは侍女を呼ぶこともあるが、そのようなことは滅多にない。むしろ、風呂から上がったところを侍女に捕まってしまい、全身に香油を塗りたくられるというのが、今までであった。
 だが今日は風呂上りの侍女もいない。
 なぜならクラークがいるからだ。
 今日はクラークと映画を見に行き、カトリーナご推薦のランジェリーショップで下着を彼と一緒に買った。夫婦で下着を選ぶのは当たり前のことよと、カトリーナはにこやかに微笑みながら口にしていたし、ポリーも同じようなことを言っていた。
 あの二人が言うのであれば間違いないと意気込んでみたものの、初めて訪れたカトリーナご推薦のランジェリーショップは、オリビア一人で入るにはなかなか勇気のいるようなお店であった。
 隣にクラークがいたから、そしてカトリーナとポリーの言葉があったからこそ、あのお店に入れたようなものだ。
 そして今、風呂からあがったらどの下着をつけるべきかで悩んでいた。
(やはり、クラークが選んだ菫色かしら……)
 あそこのお店には、下着の機能を満たしていないのではないかという下着もあった。大事なところも透けて見えるようなデザインのものだ。
< 72 / 90 >

この作品をシェア

pagetop