御曹司の幼なじみから甘すぎる求愛を受けました。
「ごめんっ、舜くん!おそろいやめよう!」


「無理。俺も妃奈とおそろいにしたかったし」


あ、違うよ舜くん、私おそろいが嫌だったわけじゃなくて……


言っちゃいけなかったのかもって……


「てか、取れたけど」


「えっ!?いつの間に、?」


私の見間違いでなければ舜くんは1回しか100円を入れていなかったはず……


つまり……1回で取っちゃったの!?


舜くんの言葉に嘘はなく、手には頭にリボンをつけた真っ白なくまがのせられている。


「さすがだね……」


舜くんから受け取って、私の手のひらにのったくまはとっても可愛くて自然と口角が上がった。


「こっちも取る」


だいぶ冷静な様子の舜くん。


ただ掴むだけじゃなく、ちゃんと考えてテクニックを使ってるのが凄い。




「わぁ……」


もう片方もあっという間に獲得してしまった舜くんに私は感嘆の声をもらした。

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