Cherry Blossoms〜難解なカルテ〜
「ーーーえっ」

三人は同時に息を飲む。脳に腫瘍?残された時間が少ない?目の前でまだ藍は生きている。だがその顔色は悪く、体調が悪いことは一目瞭然。信じたくても、信じられなくても、信じるしかない。

「嘘……」

一花が隣で体を震わせる。そんな一花に藍は微笑み、そっと彼女の手を握った。

「だからこそ、皆さんにお願いがあるんです」

藍の口から言葉が紡がれていった。











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