約束された血の匂い

その7

約束された血の匂い/その7
真樹子



妹分の久美と二人きりは久しぶりだわ

「真樹子さーん!」

「おお、我が妹、久しぶり!」

はは…、髪脱色したようだわ

やっぱりこの方がかわいいかな…


...



街道沿いの大型ゲームセンターは、夜中でも活気に満ち溢れてる

”ルーカス”

ここの雰囲気、いいんだよな…

喫茶コーナーで、久美と私は深夜とも思えない、やたら騒がしいなかでの会話となった

「真樹子さん、この度は大変ご迷惑おかけして…。麻衣からも、いろいろと私のことをかばってくれてたって聞いて。私…、すいません。バカでした」

いきなり涙目になってるわ、久美のヤツ

「ハハハ…、いいって。でも、よかった。元の鞘に納まったようだし。なにしろ、クソ男から抜け出してくれて、嬉しいわよ。私も経験者だからね」

「はは…、まあ…。でも、やっぱり彼のことは好きだったから…」

うーん、どうやら麻衣さんの心配は的を射ていたかもね…

「私もさ、何度後戻り寸前だったかしれないよ。でも、そんなギリギリの時は、いつも人の言葉に救われたわ。そのおかげよ、今の彼とのラブラブは…。ハハハ、ゴメン、お惚気だったわ」

「はい…」

久美のヤツ、下向いちゃってる…

コイツは嘘つけないタイプだからな…

見てる方もしんどいわ

さあ、どうするか…


...



「あのさ…、アツシとかって元カレ、言い寄ってきてるんじゃないの?性懲りもなくさ。実は、いろいろ噂が立っててね。私の耳にもさ…」

「そうですか…」

「じゃあ、接触してきてるのね、あの男が?」

「でも、直接じゃないんです。人伝手でって言うか、また聞きみたいな形で…」

久美のヤツ、私にはなんでこうも素直なんだろうか

おそらく、全部話すだろう…

無論、全部聞き届けるさ、私は…




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