ツナミの女/80S青春群像『ヒートフルーツ』豪女外伝/津波祥子バージョン編【完結】
その12
津波祥子の決断~紅丸有紀との国際電話で交わされた秘話①
祥子
終わった…
合同集会は実につつがなく進行し、最後は今回の共同宣言で無事幕を閉じることができた
まあ、一応ホッとしたよ
ただし、この集会で”目的”は達せたのか、私には何とも言えない
100人近くに及んだ参集者全員が、今日で同じひとつの思いに収束されたととまでは言いきれないし
ただ言えるのは、皆がそれぞれ真剣に、あの世に逝った彼女らと向き合う為の第一歩に据えたということだよ…
...
「…多美、終わったな。まあ、よかったんじゃねえか、なあ…」
「ああ…。ただ、手ごたえがあるようで無いような…。ちょっと、おかしな気分でもあるよ」
「うん…、そんなとこかもな」
そうさ…、これは自分たちのいわば決意表明の場ではあった
だが実際、そこに向かうまで自体が、そもそも各々で漠然としていたんだから、多美の感じてる今の表現、然もありなんってとこさ
でも私たちには、この通過点はやはり必要だったと思うよ、多美…
いずれ訪れるであろうと皆が信じている、”その日”…、みんなが自身の胸の奥で考えてること…
いや、そう願っていることが、現実のこととなる日…
”その日”を迎える私たちの為にはさ…
...
ちょうど1か月前…
私は生れて初めて国際電話を受けとった
もっともそれは予測していたことで、発信元はアメリカ西海岸のロスだった
...
「…もしもし、津波祥子さんかい?」
「はい…」
「ああ、紅丸だよ。ロスからかけてる。そっちは夜だと思うが、今いいのかな?」
文字通り、この都県境を闊歩した、伝説の怪物とのファーストコンタクトだったわ
...
「ええ…、話せますよ、紅丸さん。…初めまして、津波です。あの…、高い電話代使わせてすんません」
「いや、ここはぜひとも直に話ししなきゃね。…さっそくだが、大巻奈々子からは用件聞いたよ。こっちにいる嵯峨ミキとも話を済ませてある。まあ、私が代表してそっちと話すってことで同意は得てあるから、そのつもりで頼むよ」
「はい、そのつもりで伺わせもらいます」
「うん…。キミの主旨には賛同だ。当然、紅組の総意も含まれる」
何ともズバッと来たぞ、怪物は…
...
「そうですか。いや、何とも二つ返事だったのでちょっと、拍子抜けしました。すいません。とにかく早々のご理解、ありがとうございます」
「はは…、本件はこちらからも頼みたいくらいに考えていたことだからね。ミキもキミ達には感謝してる」
なんと…!
この人達も、この”着想”を思案されていたのか…
津波祥子の決断~紅丸有紀との国際電話で交わされた秘話①
祥子
終わった…
合同集会は実につつがなく進行し、最後は今回の共同宣言で無事幕を閉じることができた
まあ、一応ホッとしたよ
ただし、この集会で”目的”は達せたのか、私には何とも言えない
100人近くに及んだ参集者全員が、今日で同じひとつの思いに収束されたととまでは言いきれないし
ただ言えるのは、皆がそれぞれ真剣に、あの世に逝った彼女らと向き合う為の第一歩に据えたということだよ…
...
「…多美、終わったな。まあ、よかったんじゃねえか、なあ…」
「ああ…。ただ、手ごたえがあるようで無いような…。ちょっと、おかしな気分でもあるよ」
「うん…、そんなとこかもな」
そうさ…、これは自分たちのいわば決意表明の場ではあった
だが実際、そこに向かうまで自体が、そもそも各々で漠然としていたんだから、多美の感じてる今の表現、然もありなんってとこさ
でも私たちには、この通過点はやはり必要だったと思うよ、多美…
いずれ訪れるであろうと皆が信じている、”その日”…、みんなが自身の胸の奥で考えてること…
いや、そう願っていることが、現実のこととなる日…
”その日”を迎える私たちの為にはさ…
...
ちょうど1か月前…
私は生れて初めて国際電話を受けとった
もっともそれは予測していたことで、発信元はアメリカ西海岸のロスだった
...
「…もしもし、津波祥子さんかい?」
「はい…」
「ああ、紅丸だよ。ロスからかけてる。そっちは夜だと思うが、今いいのかな?」
文字通り、この都県境を闊歩した、伝説の怪物とのファーストコンタクトだったわ
...
「ええ…、話せますよ、紅丸さん。…初めまして、津波です。あの…、高い電話代使わせてすんません」
「いや、ここはぜひとも直に話ししなきゃね。…さっそくだが、大巻奈々子からは用件聞いたよ。こっちにいる嵯峨ミキとも話を済ませてある。まあ、私が代表してそっちと話すってことで同意は得てあるから、そのつもりで頼むよ」
「はい、そのつもりで伺わせもらいます」
「うん…。キミの主旨には賛同だ。当然、紅組の総意も含まれる」
何ともズバッと来たぞ、怪物は…
...
「そうですか。いや、何とも二つ返事だったのでちょっと、拍子抜けしました。すいません。とにかく早々のご理解、ありがとうございます」
「はは…、本件はこちらからも頼みたいくらいに考えていたことだからね。ミキもキミ達には感謝してる」
なんと…!
この人達も、この”着想”を思案されていたのか…