ツナミの女/80S青春群像『ヒートフルーツ』豪女外伝/津波祥子バージョン編【完結】
その5
ケイコ



「じゃあ、まずはだ…、本格的に相手と構えるには、こっちの体制をしっかり固める必要があると思うんだ。南玉は一本にまとまったばかりだしな。今回の件を受けて多美からは、当面私がトップをと頼まれた。その多美が戻って来たら、彼女にはサブについてもらう。さらに各校部隊はさえ、ドッグスを含めた走りの部隊を静美が仕切る。これでどうだろうか?」

「異議なし!」

これも全会一致だった

「よし。なら、みんな、よろしく頼むよ。次に具体的にこれからどうするかを決めて行きたいんだが、まず、今回の敵だ…」

祥子の物言いは、極めてストレートだった

相手は砂垣さんを先頭とする排赤勢力ではあるが、対立の図式はもはや男と女、埼玉東京という垣根を超えたものだとみんなに告げた

そして、相川先輩から聞いた話とほぼ同様のアプローチで、この際、南玉連合に共同歩調を表明している各勢力を結束する必要性を説いた


...


「…我々の理念は、今じゃ県外にも広く認知されている。その影響を受けて、複数の地域で赤塗りのムーブメントが起こり、そこから我々のような組織が生まれた。彼女らは、今回の南玉連合に熱い視線を送ってくれてるよ。いくつかのグループからはエールも届いてるしな。そういう意味では、南玉を軸とした協力勢力を一堂に集めるなり、結束のアドバルーンを上げ、呼応すべきだと考えている」

会場のみんなはほぼ全員が頷きながら、祥子の力強い言葉に聞き入ってる様子だ

「…だが、実際にとなると、やはり去年の再編騒動での確執があるからね…。まあ、そう簡単にはいかないのは、皆も承知のことだろうや。私は麻衣の側で仕掛けた張本人の一人だったし、心苦しい限りなんだが、今は過去の恩讐を乗り越えないと…。そこでだ…」

さあ、祥子が切り出すぞ!





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