夏の大三角~恋~




「じゃあ、改めて。琴ちゃん、俺とダブルスを組まない?」


先輩の綺麗な顔に人懐っこい笑みが浮かぶ。

なんか…

なんか、告白されてるみたい…?



「私でよければ…、お願いします!」



先輩のサラサラとした髪の毛が風に揺れた。

西に傾いた陽が、私たちをやさしく照らしていた。



…うん、誤解を生みそうだね、これ。


私たちは、めでたくカップル……ではなく、ダブルスのペアとなった。



< 17 / 94 >

この作品をシェア

pagetop