大江戸ガーディアンズ

いつもであらばこの辺りでまた後日、と相成(あいな)ったが、今日の和佐は引き下がらなかった。

和佐とて、いつまでも子を連れたまま実家(さと)にいるわけにもいかない。
しかも、息子はいずれ本田家の家督を継ぐ身である。

もうそろそろ、組屋敷界隈(世間)の目が気になってきた。

それに加えて、あの千賀()のことである。

婚家を蔑ろにする嫁なぞいらぬ、とばかりに今頃いそいそと主税()後妻(のちぞえ)を探し始めているやもしれぬ。


——なんとしても、急がねばならぬ……

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